12/16/2015

ジャン・ヌーヴェルのフィルハーモニー・ド・パリ


Philharmonie de Paris de Jean Nouvel

フィルアーモニー・ド・パリが今年1月にオープン。パリには珍しい超近代的なコンサートホールであること、建設費用が予定の何倍にも膨れ上がり、フィルハーモニーと建築を担当したジャン・ヌーベルの喧嘩、裁判騒ぎに発展したりでメディアを騒がせていました。モーツァルトのミューズだったウェーバー姉妹(ジョセファ、アロイジア、コンスタンス=モーツァルト夫人)をテーマにしたコンサートの切符が手に入ったので、好奇心一杯、初めて行ってきました。
外観は、個人的にあまり好きではないのでカット。
建物が巨大なのに、各階のロビーは上の写真のように天井が低く、何もなく、つまらない。しかも下の方の階は天井から無数の金属(又はプラスティック?)の細かいプレートがびっしり下がり(光を反射して面白い効果が多少あるけれど、邪魔な気がする)、ますます天井が低く感じられます。大シャンデエリアの下がるオペラ座や明るいバスチーユの高い天井に比べて、ちょっとうっとうしいような圧迫感あり。

ホール内部は、写真を見て想像していたのよりコンパクトでまとまりのある印象。ホール全体が曲線でアシメトリーなのが、オペラバスチーユの直線と垂直に比べて暖かく楽しい感じがします。うねるようなラインのバルコニー、波間に漂うクジラの群れのように見える天井から吊るされたパネル、黄色い壁の四角い凹凸、全てが音響効果を増すために考案されているそうです。
舞台から一番遠い正面一番上

安い席でもゆったり広く、座り心地のいい黄色い椅子。狭くて硬く、背の高い人には足がつっかえて拷問のようなオペラやシャンゼリゼ劇場の椅子とは大違い! 全てが丸みを帯びているのと黄色の暖色の内装のせいか、とても親しみのある、くつろげるコンサートホールで、すっかり大ファンになってしまいました。

音響効果を考えた凹凸のある壁。この壁の後ろ側は下の写真のような空間になっていて、高所恐怖症なので下までよく見ることができませんでしたが、下まで筒抜けのようです。

さて肝心のコンサート・・・ソプラノの最初の一声を聞いた時には、ビックリし信じられなかった程の、すごい音響の良さ!! 音響効果が素晴らしい、トップクラスだと話には聞いていたけれど、これほどとは思わなかった、正に目から鱗! 本当にうまい歌い手はピアニッシモを美しく歌える人だと確信し、このピアニッシモを聞きたくてオペラに行くような私としては、フランスの若手ホープのソプラノ、サビーヌ・デヴィエイユの素晴らしいピアニッシモがよく聞こえ、漏らさず十分堪能することができて幸せでした! 音響が良すぎるせいか、高い音はちょっとエコーがかかっているように聞こえたのが、始めのうち気になりましたが。一方オケは、バロックを得意とする若干30歳で、既に第一線で大活躍するラファエル・ピションと、彼のアンサンブル・ピグマリオン。こちらも良い音響のお陰で、一人ひとりのヴァイオリンの音色が聞き分けられる・・ような気がするほど・・・大満足でした。

フィルハーモニアはシテドラミュジークを統合して、フィルハーモニア1(ジャン・ヌーベルの大きい方)とフィルハーモニア2(元シテドラミュジーク)とが隣り合っているので、間違わないように。

因みに、以前このブログでも取り上げたサル・プレイエルは、今年初めにネット販売の会社に買収され、クラッシック好きのパリジャンに惜しまれながら、ポップミュージックのコンサート専門になってしまいました。あの美しいアールデコのホールが、ポップミュージック用では可愛そうな気がしますが、仕方ない・・

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